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●目 次

はじめに

第1章 サバイバルの原則

出発前の準備が生死を分ける
サバイバル・キットを常備する
サバイバル・ポウチを用意する
ナイフを使いこなす
サバイバルの優先順位を知っておく
水を確保する

第2章 事故からの生還

予期しない事故に対処する

第3章 地域別のサバイバル

世界の気候帯を知っておく
極地圏のサバイバル
山岳地帯のサバイバル
海岸地帯のサバイバル
島でのサバイバル
乾燥地帯のサバイバル
熱帯のサバイバル
車でのサバイバル

第4章 食糧を手に入れる

身体に必要な栄養素とは
食用植物をテストする
食糧動物を捕獲する
食用植物を見分ける・
根と塊茎を食べる
食用果実を判断する
木の実を食用にする
そのほかの食用植物
有毒植物を見分ける
食用になる樹木類
野生キノコを判別する
食用キノコを見分ける
毒キノコに注意する
北極および北部地帯の植物
水の採れる砂漠の植物
食用の熱帯植物
有毒な熱帯植物
海辺の海草と藻類
ワナとその仕掛け方
ハンティングの技術を学ぶ
獲物を処理する
魚を捕獲する

第5章 キャンプ用具を作る

サバイバル用のシェルターを作る
火の起こし方をマスターする
調理方法を覚える
キャンプを快適にする
道具の使い方を知っておく
キャンプの家具を作る
動物の皮を利用する
ロープの基本を知っておく
ロープの結び方を覚える

第6章 方角と天候を読む

正しい方角を見つける
天候の変化を予測する

第7章 移動のテクニック

陸地を移動する
水路を移動する

第8章 ファースト・エイド

応急手当をマスターする
薬用植物を活用する
薬草の種類を覚える
危険な生物を防ぐ
毒ヘビから身を守る
川と海の危険な生物

第9章 海上でのサバイバル

海難事故から生還する
水と食粗を確保する

第10章 救助を要請する

救助隊の注意を引く
捜索の手順を知っておく

第11章 災害時のサバイバル

かんばつを乗り切る
火災から安全に逃げる
ガスと化学物質から身を守る
洪水から命を守る
なだれから生還する
ハリケーンから防御する
竜巻を避ける
雷から身を守る
地震の被害をへらす
火山噴火に巻き込まれない
放射線を防御する
核爆発を生き延びる
内戦内乱を切リ抜ける


●はじめに
 私は26年間、イギリス陸軍特殊空挺部隊SAS(スペシャル・エア・サービス)に勤務する栄誉を得た。エリート部隊であるSASは、世界各地で困難な作戦を遂行するように特別に訓練された部隊で、孤立した場所や正規軍から遠く離れた場所で活動することにもなる。
 部隊は少人数で敵地に潜入するので、医師、航空士、料理人などの役もこなさなければならない。作戦によっては物資の補給ができず、現地調達に頼ることになる。隊員は人為的であれ、自然発生的であれ、あらゆる状況と困難に対処し、無事に帰還しなければならない。どんな場所でも生き延びる技術を要求されるのだ。
 世界各地に勤務したのち、私はSASでサバイバルのインストラクターになり、SAS連隊の人間にサバイバルを教えることとなった。これらの技術は訓練と実戦でテストされ、この本の基盤を作り上げた。
 霧深い山腹で孤立する、ジャングルで迷う、砂漠に取り残される。このような時、直面するサバイバルの問題は兵士であれ、民間人であれ同じである。両者の違いは兵士は敵から自分の身を隠す必要があるのに対し、民間人は救助されるべく自分の存在を訴えることにある。
 若者でも老人でも、健康な者も虚弱な者も、生き残りたい気持ちは同じだ。知識があるほど生き残れる可能性は大きい。事故に伴うサバイバルも生ずる。墜落、衝突、そして自然災害に対処できるよう準備しておかなければならない。ケガの手当てや健康の維持、負傷者の救助方法も大切だ。水、食糧、火、シェルターは必需品であり、これらを確保する方法を知らなければならない。
 合図のマーカーを地面に作れば、捜索隊に発見されるかも知れないが、発見されなかった場合、川を渡り、山を越え、自力で帰還するしかない。世界のどこで孤立するかは分からない。北極や砂漠、熱帯雨林、あるいは海の真っ只中かも知れない。場所によりそれぞれ特殊な技術が必要になる。生存困難にみえる山、ジャングル、平原、泥地にも何かしら利用できる物はあり、方法さえ知っていれば、食糧、燃料、水、シェルターを得られる。
 サバイバルでは気候からさまざまな挑戦を受ける。極寒と戦い、極暑の中を生き延びる知識も必要だ。サバイバルとは基本的原理を応用し、状況に適合させることにある。
 この本の技術や方法を用いるには、各自の状況判断が必要だ。植物の食用テストは、実や葉が有害かを知る唯一の方法であり、この方法を使えば通常は害がない。だが、毒物に対する反応には個人差があり、全く安全とは言えない。普通の人が反応しない微量でも、特定の人には危険なこともある。
 また、紹介しているワナを人が通りそうな所に仕掛けてはいけないし、扱いに注意しないと自分もケガをする。この本で紹介する技術を身にっけるに際して、読者はこれらの技術を通常に使用する場合の環境保護上、動物保護上の違法性を認識しなければいけない。
 この本は自分が生き残ることが最大の条件であり、日常の生活とは掛け離れた危険の伴うサバイバルのための本である。これらの危険を比較検討することがサバイバルの戦略であり、最終判断はあなた自身が行う。誤った判断をした責任はあなたにしかない。
 この本は軍公式の出版物ではないものの、私とSASでの同僚が身につけた知識が、正しい判断を下す助けになることを目的にしている。この本で紹介した技術は我々SAS隊員を救ってきたし、読者の命を救うことにもなろう。
 最後にこの本の基盤となる経験を与えてくれたSAS連隊と、出版に協力してくれたハワード・ロクストン氏、トニー・スポルディング氏に感謝する。彼らの協力なしにはこの木の出版はなかったろう。
ヘリフォード、SASサバイバルスクールにて   ジョン・ワイズマン

●ジョン・ワイズマン(JOHN WISENMAN)
英国特殊部隊SAS(スペシャル・エア・サービス)に26年間在隊。その間、アラビア半島東端のオマーンの砂漠地帯から、ボルネオの密林、ノルウェーの極地圏まで、世界中の全く異なる環境下で、訓練および実戦の経験を持つ。それらの特殊な環境下での生活体験をもとに、在隊中は、同部隊のサバイバル主任指導教官を務める。退役後は、英国でサバイバル・スクールを開設。91年夏、都市災害から身を守る『ザ・アーバン・サバイバル』(邦訳名『SASシティーサバイバル』)出版。
●柘植久慶(つげ・ひさよし)
1942年愛知県生まれ。61年に慶応義塾大学法学部政治学科入学。この年の夏休みに傭兵部隊の一員としてコンゴ動乱に参加。翌62年,フランス外人部隊の格闘技教官としてアルジェリアに赴く。卒業後は外資系商社マンとして数多くの海外生活を体験。1970年代初頭より,ラオス政府軍の格闘技教官。のちアメリカ陸軍特殊部隊に加わり、インドシナで闘う。著書に『大地震からのサバイバル』『犯罪からのサバイバル』並木書房)など多数ある。