『近現代日本の情報戦史─インテリジェンスの教科書(1)』

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樋口敬祐著(元防衛省情報本部分析部主任分析官)

四六判296ページ/6月5日発売/2200円




発行日 :2025.6
本体価格 ¥2200


明治期の日本は、迫りくる外国の脅威に備えるため、情報部を備えた近代的な軍を急速に整備し、日清・日露戦争では、インテリジェンスが勝利を支え、英国との連携や海底ケーブル整備も日露戦争勝利に貢献した。<br>
しかし、太平洋戦争では、総力戦に対応した情報体制の整備が遅れたことが、敗戦の一因となった。戦後は、GHQの指導により情報機関が解体され、その後の再建も省庁間の対立によって難航した。<br>
2014年に国家安全保障局(NSS)が設立されたものの、各情報機関の連携不足は依然として解消されていない。<br>
今こそ、秘密主義と官僚主義を乗り越え、国益を重視した情報共有体制の確立が求められている。