『ヒトは軍用AIを使いこなせるか』

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ジェームズ・ジョンソン(英アバディーン大学助教)著
川村幸城(陸上自衛隊1佐)訳
四六判364ページ/6月6日発売
9784890634354


発行日 :2023.6
本体価格 ¥2200


本書は、AIを搭載した兵器システムが大国間の戦略的安定性にどのような影響を及ぼすのかを考察している。AIで強化された軍事システムは戦いのペースを速め、人間の意思決定の時間枠を超越する。他方、AIがうまく機能しなければアクシデントを引き起こす危険をともない、さらに悪用されたときの影響は国家間関係を不安定化する可能性をはらむ。とりわけ本書が対象とする核保有国どうしの関係では、軍用AIの開発と配備は熾烈な覇権競争を加速する要因となるばかりか、偶発的な核戦争へとエスカレートする引き金ともなりかねず、その影響は計り知れないものとなるだろう。(「解題─訳者あとがきに代えて」より)