『マンシュタインと機動戦』

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大木毅[監修]
石原ヒロアキ[作・画]
A5判228ページ/6月5日発売


発行日 :2025.6
定価 \1800+税

マンシュタインの人物像を描くのは、なかなか難しいことであるのだが、本書の著者石原ヒロアキ氏は、この課題に敢えて挑んだ。そのための視座として、幹部自衛官(陸上自衛隊の元一佐)の経験を生かし、マンシュタインが東部戦線で示した作戦的能力の評価に集中したのは賢明だったといえよう。
  その結果、本書においては、さまざまな批判を受けてもなお色褪せぬマンシュタインの作戦の巧妙さが鮮烈に描きだされることとなった。また、組織人でありながら、「異論派」として独裁者に反対することも辞さないマンシュタインの個性も、漫画というメディアの特性を生かして、ヴィヴィッドに提示されている。 ゆえに、マンシュタイン将軍の真価はどこにあるのか、あるいは独ソ戦は作戦次元においてはどのような展開を示したかを知りたいとする読者には、うってつけの入門書となるはずである。(「監修者の言葉」より)