『鷲の翼 F-15戦闘機─歴代イーグルドライバーの証言』

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小峯隆生著(柿谷哲也・撮影)
四六判372ページ 定価1800円+税

9784890633982
C0031


発行日 :2020.6
定価 ¥1800+税

 F‐15Jイーグルは、1980年代初頭から航空自衛隊に導入され、現在の主力戦闘機として40年近く、航空防衛力のまさに一翼を担ってきた。導入当時「最強の戦闘機」と呼ばれていたF‐15は空自の防空作戦における航空戦(空中戦)に大きな変化をもたらした。
  本書では「イーグルドライバー」と呼ばれる現役のパイロット、退官した元パイロットたちへのインタビューや談話、F‐15を運用する飛行隊の姿をとおして、日本の空を守るF‐15戦闘機の軌跡、現在、そして将来の展望を解き明かしていきたい。
  そこで、F‐15の導入から戦力化に至る過程で大きな役割を果たし、その後もF‐15によって切り開かれた新しい空中戦のパイオニアとして活躍した二人の戦闘機パイロットの話から始めよう。
  その二人とは、森垣英佐元1等空佐(75歳、取材時。以下同じ)と西垣義治元1等空佐(72歳)である。彼らはその強烈な個性と秀でた能力によって、空自のF‐15運用の歴史に大きな足跡を残している。彼らを知るイーグルドライバーたちの中では真の戦闘機操縦者の範として畏敬の念を込めて鷲神≠ニ呼ぶ者もいる。
  二人がなぜ神≠スり得たのか? それはとりもなおさず空中戦での圧倒的な強さだった。(本文より)