「坂の上の雲」では分からない旅順攻防戦 別宮暖朗=著

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別宮暖朗=著
兵頭二十八=対談

発行日 :2003.3.1
最新版 :2003.3.1
本体価格 ¥1800
税込価格 ¥1890

国民的ベストセラー『坂の上の雲』で、日露戦争を知った人は少なくない。この本で司馬遼太郎は、乃木司令部が旅順戦ではまったく無能で、児玉源太郎と参謀本部が采配して攻略できたという。「乃木の無策で多数の人間が死んだ」と批判するが、果たしてそう言い切れるのか? 旅順を落とすには、より多くの敵兵を短期間に殺傷するしかない。消耗戦では、どこを攻めるかではなく、どの地点で効率よく敵兵を殺傷できるかが問題なのだ。現在のヒューマニズムの観点から批判しては、軍人の評価はおろか、その時代を理解できない。司馬の作品は、当時の軍事常識の観点がすっぽり抜け落ちている…